#iPhone Duoは未来か。1週間レビューで分かった良い点と惜しい点

iPhone Duoがついに発売された。36万円を超える初代折りたたみiPhoneは、本当に未来なのか。
9to5Macが1週間使ったレビューでは、254gの重さ以上に持ちやすく、5.4インチの外画面も想像以上に実用的だったという。
一方、折り目、Touch ID、Safariなどには初代らしい惜しさも残る。夢はある。ただし、夢には値札と折り目がついている。

出典元:photo by 9to5mac

iPhone Duoがついに発売された。36万円を超える初代折りたたみiPhoneは、本当に未来なのか。
9to5Macが1週間使ったレビューでは、254gの重さ以上に持ちやすく、5.4インチの外画面も想像以上に実用的だったという。
一方、折り目、Touch ID、Safariなどには初代らしい惜しさも残る。夢はある。ただし、夢には値札と折り目がついている。

目次

9to5MacがiPhone Duoを1週間使った評価は、かなり好意的だ。
254gという数字ほど持ちにくくなく、閉じれば普通のiPhoneとして使え、開けば7.6インチの“小さなiPad”になる。
一方で、折り目は指で感じるほか、Face IDではなくTouch IDを採用し、iOS 27やSafariも大画面を完全には生かし切れていない。

初代らしい弱点はある。
それでも「折りたたみこそiPhoneの未来」と感じさせる完成度には達しているようだ。

この記事のポイント

対象製品: iPhone Duo
情報の確度: 実機レビュー・複数媒体レビュー・公式情報
公式発表: iPhone Duoは2026年10月23日発売
主な出典: 9to5Mac、Apple、海外レビュー各媒体
確認日: 2026年10月23日
読者に関係すること: iPhone Duoの実際の使い勝手、重さ、折り目、耐久性、Touch ID、ソフトウェアの完成度、36万円超の価格に見合うか

254gでも、数字ほど重く感じない

まず気になるのが重さである。
iPhone Duoは254g。Apple公式仕様でも、軽いスマートフォンとは到底言えない重量だ。
それでも、1週間使った9to5MacのChance Miller氏は、iPhone 18 Pro Maxよりも持ちやすいと評価している。

理由は重量そのものより、重さの分散と形状にある。
閉じたiPhone Duoは高さ117.8mm、幅84.1mm。一般的な大型iPhoneより短く、横に広い。
手の中で重量が分散されるため、数字から想像するより扱いやすいという。

一方で、片手で長時間使えば手首には重さを感じる。
つまり、「254gなのに軽い」のではない。「254gにしては、うまく持たせている」という評価が近そうだ。
厚さも閉じると11.3mmあるが、ポケットへの収まりは予想以上によかったという。

スペック表には重量を書く欄がある。
持った時のバランスを書く欄はないのである。

5.4インチの外画面は「仕方なく使う画面」ではなかった

photo by 9to5mac

iPhone Duoのアウターディスプレイは5.4インチ。
数字だけ見れば、かつてのiPhone miniを思い出す。

しかし縦横比が違うため、実際の印象はかなり異なるようだ。
Appleによると、画面面積はiPhone 18 Proの約90%を確保している。

9to5Macのレビューでは、
⚫︎ メッセージやメールへの返信
⚫︎ 買い物リストの確認
⚫︎ メモ
⚫︎ SNS
⚫︎ 長文記事を読む

といった日常操作なら、外画面だけでも十分実用的だったという。

特に重要なのは、「開けない時だけ仕方なく使う画面」になっていないことだ。
外出中は閉じたまま普通のiPhoneとして使い、家やカフェなど落ち着いた場所では開く。
この使い分けが自然にできたという。

折りたたみスマホというと、何でも開いて使う姿を想像する。
実際には、開かなくてもちゃんと使えることの方が重要なのかもしれない。

開けば7.6インチ。「小さなiPad」がポケットから出てくる

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そしてiPhone Duo最大の魅力が、7.6インチのインナーディスプレイだ。

Appleによると、画面面積はiPhone 18 Pro Maxより50%大きい。
9to5Macは、開いた時の感覚をほぼ「iPad mini」と評価している。

動画を見る。
Webを読む。
Mailでは左側に受信一覧、右側にメール本文を表示する。
Split ViewでSafariとメモを並べる。
WordPressのような管理画面も、通常のiPhoneよりずっと扱いやすい。
興味深いのは、レビュアーが「大画面を使う理由を無理に探さなかった」としていることだ。

必要な場面で自然に開く。
それが折りたたみ端末として理想的な使われ方なのだろう。
ポケットからiPhoneを出したはずなのに、開いたら少しiPadになる。
ここは、Duo最大の魔法である。

折り目は「見える」より「触る」方が気になる

photo by 9to5mac

折りたたみスマホで避けて通れないのが、画面中央の折り目だ。
結論から言えば、iPhone Duoにも折り目はある。

「見えない」というほどではない。
ただし9to5Macによると、正面から通常の明るさで使っている限り、ほとんど気にならなかったという。

折り目が目立つのは、
⚫︎ 明るい屋外
⚫︎ 暗い画面表示
⚫︎ 光が斜めから当たる場面

など。
むしろ気になるのは、画面をスクロールした時に指で折り目を感じることだったという。
特に縦向きでWebサイトやSNSをスクロールすると、中央部分を指が通るため分かりやすい。
ただ、これも使ううちに気にならなくなったとしている。

折り目は消えていない。
人間の方が慣れる。
技術の進歩というものは、時々こちら側にも少し協力を求めてくるのである。

折り目は使うほど深くなる?耐久テストの結果

iPhone Duoの折り目は、日常使用ではかなり目立ちにくい。
だが、長く使うとどうなるのか。

複数の海外レビューでは、実際に機械を使ってiPhone Duoを何千回、何万回と開閉する耐久テストも行われている。
HTX Studioの測定では、新品時の折り目の深さは約48μmだった。
これは紙1枚の厚さのおよそ半分程度で、折り目の傾斜も0.1度未満。競合する折りたたみスマホと比べても、かなり浅い状態だったという。

しかし、3,000回開閉した後には、折り目の深さが約167μmまで増加。傾斜も1.24度まで大きくなった。
つまり、折り目そのものが消えるわけではなく、使えば少しずつ深くなることは確認されている。

一方、ヒンジについてはJoanna Stern氏が32,000回の開閉テストを実施。
測定上はヒンジがわずかに硬くなったものの、通常使用では変化を体感できなかったという。
興味深いのは、使うほどヒンジが緩くなるのではなく、逆に少し硬くなったことだ。

折りたたみスマホで気になるのは、どうしても「何回折ったら壊れるのか」である。
今回のテストから分かるのは、少なくとも数千〜数万回の開閉で、すぐ使えなくなるような変化は確認されていないということ。

ただし、折り目の変化そのものは測定できる。
見た目には未来でも、物理法則までは折りたためないのである。

複数レビューでも評価はかなり一致している

興味深いのは、iPhone Duoについて海外レビューの評価が意外なほど似ていることだ。
9to5Macが複数媒体のレビューをまとめたところ、共通していたのは主に次の点だった。

⚫︎ 現時点では完成度の高い折りたたみスマホ
⚫︎ ただし万人向けではない
⚫︎ 折り目は残るが、実使用ではそれほど邪魔にならない
⚫︎ Duo向けに最適化されていないアプリがまだ多い
⚫︎ Face IDからTouch IDへ戻ることは大きな妥協点
⚫︎ 大画面を頻繁に使う人でなければ、重さや価格を正当化しにくい

特に重要なのは最後だ。
iPhone Duoは「たまに開いて大画面を使えたら便利」という人より、毎日のように開いて使う人の方が価値を感じやすい。
外画面だけを中心に使うなら、254gという重量や独特の横幅、36万円超の価格を受け入れる意味は薄くなる。

逆に、「Webや動画をよく見る」「2つのアプリを並べたい」「iPad miniほど大きな端末は持ち歩きたくない」
という人には、Duoならではのメリットが見えてくる。

折りたためること自体が価値なのではない。開いた画面を本当に使うかどうか。
そこが、iPhone Duoを選ぶ分かれ目になりそうだ。

ヒンジは最初こわい。でも1日で普通になる

初めて折りたたみiPhoneを手にした時、レビュアーは壊しそうで慎重に扱ったという。
20年近く「iPhoneは折ってはいけない」と暮らしてきたのだから、無理もない。

しかし、その感覚は1日ほどでなくなった。
iPhone Duoのヒンジには100以上の部品が使われ、開閉角度によって抵抗を変える仕組みを採用している。

途中の角度でも固定できるため、
⚫︎ 動画を見る
⚫︎ FaceTime
⚫︎ 写真撮影
⚫︎ StandBy

などでは、本体そのものをスタンド代わりにできる。

レビューでは、ヒンジそのものの感触も高く評価されている。
つまり「折るのが怖いiPhone」から「普通に折って使うiPhone」になるまで、意外と時間はかからないようだ。

Face IDがない。Touch IDは使いにくい?

検索でも関心が高いのが、Face IDがないことである。
iPhone DuoはFace IDではなく、サイドボタン一体型のTouch IDを採用している。

Touch IDそのものは高速で正確だったという。
複数の親指と人差し指を登録しておけば、端末をどの向きで持っていても認証しやすい。
机に置いた状態ではFace IDより便利な場面さえある。

それでも、レビュアーがiPhone Duoで最も慣れにくかった点のひとつがTouch IDだった。
Face IDなら、画面を見るだけで認証される。
Duoでは、意識してサイドボタンへ指を伸ばさなければならない。

機械の性能が悪いわけではない。
長年の習慣が強すぎるのである。

Apple Watchによるロック解除を有効にすると、かなり快適になったという。
ただし、Face IDで使える「画面を見ている間は暗くならない」といった注視認識機能も利用できない。

Touch IDは十分使える。
しかし、Face IDから戻った感覚はある。
初代Duoならではの妥協点と言えそうだ。

SafariとiOS 27は、まだ大画面に追いついていない

ハードウェアの完成度が高い一方で、ソフトウェアにはまだ発展途上の部分がある。

iPhone DuoはiPadOSではなく、iOS 27を搭載する。
Duo向けにDockやナビゲーションボタンを右側へ移動するなど、画面形状に合わせたUI変更が加えられており、基本的な操作感は高く評価されている。

ただし、7.6インチ画面を完全に生かせていない場面もある。
代表例がSafariだ。
大画面で開いても、Webサイトによってはスマートフォン向け表示になり、iPadのSafariのようなデスクトップ級の体験にならない場合がある。
外画面では逆に、Safariの操作ボタンが横幅を使うため、Cookie通知やメール登録画面などが出るとコンテンツ部分がかなり狭くなる場合もあるという。

ハードウェアは未来へ行った。
ソフトウェアは、今そこへ追いついている途中らしい。

カメラは18 Proに及ばない。でもDuoならではの撮り方がある

iPhone Duoのメインカメラは48MP Fusion。
画質自体は良好だが、9to5MacはiPhone 18 Proには一段及ばないと評価している。

望遠カメラもない。
最高のカメラを求めるなら、iPhone 18 Proの方が向いている。

一方、Duoには折りたたみ形状ならではのメリットがある。
本体を途中まで折って置けば、三脚なしで撮影できる。
外画面を使って、撮られる側が構図を確認する「Duo Preview」も利用できる。

カメラスペックではProに負ける。
ただし、カメラの使い方そのものはDuoの方が増えている。

ここは数字だけでは比較しにくい部分である。

バッテリーは1日持つ。スピーカーには不満も

9to5Macの実使用では、通常利用なら1日を通して使え、終了時に約20%残ったという。
レビュアーの使用割合は、インナーディスプレイ約60%、外画面約40%だった。

一方、スピーカーについてはiPhone 18 Proより音が薄く、小さく感じるとしている。
MagSafe充電には対応しているものの、本体が短いため、既存のMagSafeウォレットやバッテリーは下にはみ出す場合がある。

このあたりには、やはり初代製品らしい「まだ周辺環境が追いついていない感」がある。

36万円超でもiPhone Duoを買う価値はある?

日本でのiPhone Duoは364,800円から。
安いわけがない。むしろ、かなり高い。

そのうえ、
⚫︎ Face IDがない
⚫︎ 望遠カメラがない
⚫︎ ソフトウェアがまだ大画面を生かし切れていない
⚫︎ 254gある
⚫︎ 折り目も完全には消えていない

という弱点もある。
9to5Macも、多くの人にとって現時点では通常のiPhoneの方が現実的な選択だとしている。
それでも同レビューでは、1週間使った結果、この形こそiPhoneの未来だと感じたという。

理由は単純である。
閉じれば普通に使える。
開けば、iPhoneではできなかったことができる。

しかも、大画面を使うために特別な努力を必要としない。
これはスペックを1つ増やしただけの新型iPhoneではない。
「iPhoneをどう使うか」を変える製品なのである。

初代だから欠点はある。
価格も高い。万人向けでもない。
それでも、新しいApple製品に求めるものが「完成された無難さ」ではなく、「少し先の未来を触ること」なら、iPhone Duoには確かにその価値がありそうだ。

未来は折りたためる。
ただし今のところ、その未来は364,800円からなのである。

出典

更新履歴

2026年10月23日:初版公開
2026年10月23日:海外の複数レビューと、折り目・ヒンジの耐久テスト結果を追記